2009.07.03 Friday
ザンジバル楽園物語 続き
↓↓↓世界一周ランキング参加中。
↓↓1日1回クリックしてくれたらうれしいです。

第2話
シュノーケリングと釣りのツアーに申し込んだのは、よっしーの「海で釣りしてみたいなぁ」という一言がきっかけだったと思う。
その時は海の恐ろしさなど、想像の範囲外だったのだ。
意気揚々と現地の釣り船に乗り込んだのはよっしー、ゆうすけ、たかこちゃん、私の4人。

小さな木造の釣り船は、本当に「こんな船で大丈夫??」と、頼りないところがなんだか新鮮だった。
船は古くてぼろぼろなため、海に入ると足元があっという間に浸水した。
私達は浸水した水をばけつで交代で海に戻しながら進んだ。
それでも、帆を張ると、風を抱き込み、気持ちいいくらい快速に進み、ほっとさせてくれた。

そのうち、太陽の光が届かなくなっていることに気付いた。
空は雲で覆われ、青と緑と白の極彩色の世界が一気に白黒デッサンの世界に姿を変えた。
次の瞬間にはぽつぽつと肌に当たる冷たい雨。
「向こうの方、雨がざぁざぁ降ってない??」よっしーの指さす方向にみんなが目を向け、同時に唖然とした。
目に見えて100メートルくらい先では、嵐が起こっている。
間違いなく突っ込む。
「戻らないの??」私達の乗っている釣り船は急な方向転換などできない。
もちろん、嵐のスピードより早く海から脱出することなんて絶対無理だ。
みんなの顔が強張っている。
肌に当たる雨粒はいよいよ大きく、刺すような激しさを帯びる。
「戻らないの??」嵐に突っ込んでも方向転換のホの字も出ない舟の進行具合に疑問の声が上がるが、たった2人の船の乗組員たちは船のバランスを取るのだけで必死だ。
たしかに、方向転換しようものならその隙に嵐は船を転覆させそうな勢いで荒れ狂っている。
「カメラが〜」よっしーの悲痛な声に乗組員が帆を降ろし、帆で船の上を覆い、雨よけを作ってくれた。
雨が当たらないことにほっとしたのも束の間、帆は布地だからもちろん雨を吸い込み、みんなの服はあっという間にびしょ濡れになった。
唇の色が紫に変わり、Tシャツから伸びた腕には鳥肌が立つ。
全身に鳥肌を立てながら、ひたすらに耐える。
帆から滴る水量は増しているが、嵐のびしびしっというアタックよりよほど我慢できるので帆を手で押さえながら荒れる海をのぞいていた。
乗組員が戻ろうとする気配がないことから察するに、雨はやむのだろうか・・・・・・。
陸に戻って欲しいが、転覆されたら困るのでみんな余計なことは言えない。
もしかして、戻ったらお金がもらえなくなると思って、戻らないのかもしれないが、さすがにお金に命はかけないだろう。
「きっと、大丈夫だよ」と、みんなで励ましあいつつ、私達は子羊のように寒さと突然の嵐に打ち震えていた。
誰もがよっしーに「雨男ってだからいや」と、陰口をたたく元気さえなかった。
1時間、やっと雨雲を抜けた。
「サーン」
思わず太陽を大声で呼んだ。
もちろん魔法使いでもなんでもない私に太陽は呼べないらしいが、雨に打たれたやけっぱちな気持ちから、何度か叫ぶと、もちろん魔法でもなんでもないけど、雲間からちょうどタイミング良く太陽が蘇った。
太陽の光を浴びると海水の色は途方もなく透明に澄みきっていくので、さっきまでの雨こそ魔法で見せられた夢の中の出来事のようだ。
まだまだ曇りがちで、太陽も隠れたり、出てきたり気まぐれにしている中、私達はシュノーケリングをした。
魚はほんの少ししかいなかった。
・・・・・・。
シュノーケルと釣りのセットのツアーだったので、私達は釣りもした。
乗組員の2人はガシガシ魚を釣り上げた。
私達に魚は寄ってこなかった。
・・・・・・。
気の毒に思ったのか、乗組員達は場所を変え、5回もアタックさせてくれた。
ついに私達にも最初の魚が引っかかった。
でも、このときのタイミングは最悪だった。
ゆうすけがトイレを我慢できなくなり海に入って、用を足しているのに気をとられ、私は魚が引っかかったのにしばらく気付いていなかったのだ。
「かかってるよ」とよっしーに言われた時はすでに遅く、よっぽどの大物がかかっていたのだろう、ものすごい力で引っ張られ、針ごと持ってかれてしまった。
気落ちした私を見てみんなが同情したと思う。
もちろんゆうすけのせいだと思ったけれど、かわいそうなので口にはしなかった。
その後、「やったー」とたかこちゃんが吊り上げたのは岩だった。
そして、次は珊瑚だった。
「その方がすごいね」などといいながら、今度吊り上げたのはウツボだった。
乗組員が噛まれると毒が回るウツボを殺し、海に投げ捨てたのを見て、どうしようもないものばかり釣れてしまうたかこちゃんにみんなが同情したと思う。
そんななか、よっしーが「釣れた」といって、小さな魚を釣り上げた。
それからよっしーは何度か魚を釣って、釣るたびに「俺、怖くてさわれない」と岡山育ちのゆうすけに手渡した。
ゆうすけは手際よく魚の口から針を抜き、バケツに魚を入れてくれた。
「せっかく釣れたのに、何て格好悪いんだろう」と、みんながよっしーに同情したと思う。


ちなみにようやくたかこちゃんも魚を一匹釣り、釣れない私に乗組員が連れた竿を渡して釣り上げさせてくれ、ゆうすけが一匹も連れないままバケツ係に徹した後、やっと嵐のシュノーケリング、釣りツアーは終わった。
3時間の予定のツアーは予定外の嵐と、予定外の下手な釣り人軍団のおかげで、6時間に長引いた。
一人700円の6時間のツアーはまさに冒険だった。
初めて小船で海の上嵐に出遭い、釣りが出来たことに私達みんなが満足だった。
この後、釣った魚を宿のスタッフであるハジさんが揚げてくれ、白いごはんと醤油と一緒に魚を食べた。
幸せがまたやってきた。

そして儚い幸せは順繰りに風邪を迎えることで消えていくのだった。
↓↓↓世界一周ランキング参加中。
↓↓1日1回クリックしてくれたらうれしいです。

↓↓↓お手数ですが、もうワンクリックだけお願いしちゃってもいいですか?お願いします!!
↓↓1日1回クリックしてくれたらうれしいです。
第2話
シュノーケリングと釣りのツアーに申し込んだのは、よっしーの「海で釣りしてみたいなぁ」という一言がきっかけだったと思う。
その時は海の恐ろしさなど、想像の範囲外だったのだ。
意気揚々と現地の釣り船に乗り込んだのはよっしー、ゆうすけ、たかこちゃん、私の4人。
小さな木造の釣り船は、本当に「こんな船で大丈夫??」と、頼りないところがなんだか新鮮だった。
船は古くてぼろぼろなため、海に入ると足元があっという間に浸水した。
私達は浸水した水をばけつで交代で海に戻しながら進んだ。
それでも、帆を張ると、風を抱き込み、気持ちいいくらい快速に進み、ほっとさせてくれた。
そのうち、太陽の光が届かなくなっていることに気付いた。
空は雲で覆われ、青と緑と白の極彩色の世界が一気に白黒デッサンの世界に姿を変えた。
次の瞬間にはぽつぽつと肌に当たる冷たい雨。
「向こうの方、雨がざぁざぁ降ってない??」よっしーの指さす方向にみんなが目を向け、同時に唖然とした。
目に見えて100メートルくらい先では、嵐が起こっている。
間違いなく突っ込む。
「戻らないの??」私達の乗っている釣り船は急な方向転換などできない。
もちろん、嵐のスピードより早く海から脱出することなんて絶対無理だ。
みんなの顔が強張っている。
肌に当たる雨粒はいよいよ大きく、刺すような激しさを帯びる。
「戻らないの??」嵐に突っ込んでも方向転換のホの字も出ない舟の進行具合に疑問の声が上がるが、たった2人の船の乗組員たちは船のバランスを取るのだけで必死だ。
たしかに、方向転換しようものならその隙に嵐は船を転覆させそうな勢いで荒れ狂っている。
「カメラが〜」よっしーの悲痛な声に乗組員が帆を降ろし、帆で船の上を覆い、雨よけを作ってくれた。
雨が当たらないことにほっとしたのも束の間、帆は布地だからもちろん雨を吸い込み、みんなの服はあっという間にびしょ濡れになった。
唇の色が紫に変わり、Tシャツから伸びた腕には鳥肌が立つ。
全身に鳥肌を立てながら、ひたすらに耐える。
帆から滴る水量は増しているが、嵐のびしびしっというアタックよりよほど我慢できるので帆を手で押さえながら荒れる海をのぞいていた。
乗組員が戻ろうとする気配がないことから察するに、雨はやむのだろうか・・・・・・。
陸に戻って欲しいが、転覆されたら困るのでみんな余計なことは言えない。
もしかして、戻ったらお金がもらえなくなると思って、戻らないのかもしれないが、さすがにお金に命はかけないだろう。
「きっと、大丈夫だよ」と、みんなで励ましあいつつ、私達は子羊のように寒さと突然の嵐に打ち震えていた。
誰もがよっしーに「雨男ってだからいや」と、陰口をたたく元気さえなかった。
1時間、やっと雨雲を抜けた。
「サーン」
思わず太陽を大声で呼んだ。
もちろん魔法使いでもなんでもない私に太陽は呼べないらしいが、雨に打たれたやけっぱちな気持ちから、何度か叫ぶと、もちろん魔法でもなんでもないけど、雲間からちょうどタイミング良く太陽が蘇った。
太陽の光を浴びると海水の色は途方もなく透明に澄みきっていくので、さっきまでの雨こそ魔法で見せられた夢の中の出来事のようだ。
まだまだ曇りがちで、太陽も隠れたり、出てきたり気まぐれにしている中、私達はシュノーケリングをした。
魚はほんの少ししかいなかった。
・・・・・・。
シュノーケルと釣りのセットのツアーだったので、私達は釣りもした。
乗組員の2人はガシガシ魚を釣り上げた。
私達に魚は寄ってこなかった。
・・・・・・。
気の毒に思ったのか、乗組員達は場所を変え、5回もアタックさせてくれた。
ついに私達にも最初の魚が引っかかった。
でも、このときのタイミングは最悪だった。
ゆうすけがトイレを我慢できなくなり海に入って、用を足しているのに気をとられ、私は魚が引っかかったのにしばらく気付いていなかったのだ。
「かかってるよ」とよっしーに言われた時はすでに遅く、よっぽどの大物がかかっていたのだろう、ものすごい力で引っ張られ、針ごと持ってかれてしまった。
気落ちした私を見てみんなが同情したと思う。
もちろんゆうすけのせいだと思ったけれど、かわいそうなので口にはしなかった。
その後、「やったー」とたかこちゃんが吊り上げたのは岩だった。
そして、次は珊瑚だった。
「その方がすごいね」などといいながら、今度吊り上げたのはウツボだった。
乗組員が噛まれると毒が回るウツボを殺し、海に投げ捨てたのを見て、どうしようもないものばかり釣れてしまうたかこちゃんにみんなが同情したと思う。
そんななか、よっしーが「釣れた」といって、小さな魚を釣り上げた。
それからよっしーは何度か魚を釣って、釣るたびに「俺、怖くてさわれない」と岡山育ちのゆうすけに手渡した。
ゆうすけは手際よく魚の口から針を抜き、バケツに魚を入れてくれた。
「せっかく釣れたのに、何て格好悪いんだろう」と、みんながよっしーに同情したと思う。
ちなみにようやくたかこちゃんも魚を一匹釣り、釣れない私に乗組員が連れた竿を渡して釣り上げさせてくれ、ゆうすけが一匹も連れないままバケツ係に徹した後、やっと嵐のシュノーケリング、釣りツアーは終わった。
3時間の予定のツアーは予定外の嵐と、予定外の下手な釣り人軍団のおかげで、6時間に長引いた。
一人700円の6時間のツアーはまさに冒険だった。
初めて小船で海の上嵐に出遭い、釣りが出来たことに私達みんなが満足だった。
この後、釣った魚を宿のスタッフであるハジさんが揚げてくれ、白いごはんと醤油と一緒に魚を食べた。
幸せがまたやってきた。
そして儚い幸せは順繰りに風邪を迎えることで消えていくのだった。
↓↓↓世界一周ランキング参加中。
↓↓1日1回クリックしてくれたらうれしいです。
↓↓↓お手数ですが、もうワンクリックだけお願いしちゃってもいいですか?お願いします!!


